●州政府から提供された土地の有効活用
西ネグロス州政府は、バゴ研修センターに隣接する50haの土地にバコロド市内にある刑務所を移転する計画を推進することとし、その土地の一部5haをジョセフ・マラニオン州知事からオイスカに提供するとの話が2006年にあった。知事からは、日本とフィリピンの青少年の交流施設として活用して欲しいとの要望があった。
●茨城支局が建設計画を提案
その後、バゴ研修センター所長から長年ネグロス島の支援に取り組んできた茨城支局に施設整備についての協力要請が届いた。それを受けて茨城支局では、茨城支局、州政府及びバゴ市役所がそれぞれ500万円ずつ資金のを提供し、総額1,500万円で日比青年交流センターを建設することを提案した。そのような中、茨城支局がネグロス島において保育所建設を進めていることを知ったマル英商事が、1棟分の保育所建設資金を提供してくれ、さらに日比青年交流センターへの資金協力を申し出てくれたのである。そのことが弾みになり、日比青年交流センターの建設が具体的に進展し始まった。
●全国のオイスカ関係者に協力要請
州政府及び市役所から具体的な協力内容が示されなかったことから茨城支局では、バゴ研修センター所長の協力を得て、全国のオイスカ会員に資金協力の要請(一口 3,000円以上)を行うため、募金活動を開始した。その結果、マル英商事からは500万円、特定個人及び多くのオイスカ会員から寄付金が提供され、総額864万円の資金を確保することができた。
●2009年8月竣工式
大会議室1部屋、小会議室2部屋、宿泊施設3部屋を備え、30人程度の宿泊可能な日比青年交流センター(建物の規模 約700㎡)が2009年に完成し、8月21日にオイスカ本部中野利弘理事長の出席をいただき竣工式を行うことができた。
●幅広い利用が進む
茨城支局のネグロス島訪問に当たっては、宿泊施設として交流センターを毎回利用している。また、常磐大学生のフィリピン海外研修の拠点として重要な役割を果たしている。バゴ研修センターが実施している日本語教室の会場としても長年にわたって利用されている。またバゴ研修センターでは、一迫朝食付きで料金を設定し広く利用できるようにしている。
この施設を通して、日本とフィリピンの青少年の交流や文化交流などが更に深まり、それぞれの国の将来を担う有為な人材の育成に貢献できることを願っている。