オイスカ茨城推進協議会は長年にわたってフィリピン・ネグロス島の子ども達を支援!

4 子ども達と共に海、山で植林活動 ー暮らしやすい環境をより戻すために汗を流すー

●浸食された海岸の再生

保育所の建設が軌道に乗ってきた中、ネグロス島への支援活動を強化するため、植林活動を行うこととした。保育所の建設資金や楽器、文房具などの提供だけでなく、汗をかいた国際協力活動をしたいという会員の熱い思いからスタートした事業である。1989年にバゴ市から100km程離れたサガイ市のトオン小学校を訪問し、小学生と一緒に約4,000本のマングローブの植林を実施した。ネグロス島の海岸は、魚の養殖場が多く造られており、場所によっては魚の病気の拡大により放置され、その後浸食が進み海岸線が1kmも後退してしまっている。またマングローブは燃料として使われていることから、地元の人々の伐採が海岸線の後退に拍車をかけている。このため、オイスカでは、フィリピン各地でマングローブの植林活動を進めている。

●マングローブ林は良い漁場

マングローブを植林した海岸には、漁師が魚を捕る網を仕掛けていた。マングローブの葉はカニが好んで食べ、カニの糞を小魚が、小魚を大きな魚が食べるといった連鎖により、マングローブ林は好漁場となるのである。

しかし、マングローブが利用できるようになるまでには15年ほどの年月を要することから、人々は植林に熱心ではない。このため行政では、植林した場所を25年間使用・就役して良いという許可を与えて植林を奨励していた。

●ポンティベドラ市でも植林

バゴ市近隣のポンティベドラ市の海岸でもマングローブの植林を行った。この市は、ドリアンの産地として有名であり、昼食には食べきれないほどのドリアンをいただいたことが思い起こされる。ここでの植林は、葉が2、3枚着いた長さ50~60cmのマングローブの苗を植え、海水に流されないように竹の支柱に縛り付ける方法で行われた。膝まで水につかっての植林であった。

 

●バゴ市海岸

2008年8月バゴ研修センターから近いバゴ市の海岸でもマングローブの植林を実施した。近くにはたくさんのシーフードレストランが立ち並んでいて、ヘドロが30cmほど溜まった海岸である。苗を植える場所までヘドロの中を歩いて行くのが一苦労であった。海洋大学の学生など地元の人達にサポートされて作業を進めた。10年ほど経過した後に植林をした場所を訪れた時、ヘドロがかなり減少していることに驚かされた。

●大きく育った茨城の森

バゴ市のバリガサング小学校を訪問し、子どもの森計画に基づき整備の進む校庭に記念植樹をした。その後、隣接する場所にアカシアマンギュームを植林し、「茨城の森」と名付けられた。2010年8月にこの森を訪問したとき、樹木が大きく育っていた。木陰の涼しい場所では、茨城支局の支援で建設された保育所の園児たちが野外学習をしていた。

●ドンサルバドルで植林

カンラオン山を越えてサンカルロスの街に行く道路の中腹にあるドンサルバドルのハイスクールを訪問し、楽器と平和の鐘を届けた。この学校では、音楽の先生がギターを弾いて授業を行っていたので、鍵盤ハーモニカの提供に大喜びであった。その後学校の近くの山に行ったところ、黒く焼け焦げた40~50cmほどの大木の幹があちこちに残されていた。バゴ研修センターの説明では、木材として利用するために大木が切り倒され、草原になってしまっているとのことである。この地域での植林は、バコロド市内の水道の水源として大切な役割を果たしている。

●台風で被災したモロカボック島で植林

2007年11月茨城県主催の「青少年・若者国際交流事業」をネグロス島で実施した。同年にはフィリピンに大型台風が上陸し、ネグロス島も大きな被害を受けた。このため、青年達がサガイ市のモロカボック島を訪問し、マングローブ2,000本の植林及び蛇口付きのポリタンク100個、衣服などの支援物資を提供した。この島は地下水が利用できないため、雨水の利用及びサガイ市からの輸送水によって生活している。蛇口付きのポリタンクは、住民からの要望により各家庭への配布が実現したのである。

  

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